Vantage Tradingではここ最近、商品価格差やボーナスを悪用した不正取引(アービトラージ)が頻繁に報告されています。

 

アービトラージとは
価格差やボーナスを利用した「さや取り」のこと「裁定取引」とも
同じ価値を持つ商品を一方で安く買いもう一方で高く売ること

 

Vantage Tradingでは内部または外部でのヘッジ取引や、取引クレジットをヘッジポジションに使用する行為は固く禁じられています。

Vantage Trading側に不正と見なされる行為を行った場合は、ヘッジポジションによって発生した利益の一部またはすべてが取消となりますのでご注意ください。

アービトラージにはいくつかの手法がありますが、ここでは、特にここ最近悪質化の一途をたどっている「業者間アービトラージ」と「ボーナスアービトラージ」について解説させていただきます。

業者間アービトラージ

「業者間アービトラージ」とは、2つの業者間における価格差を利用し利益を得る手法で、「レイテンシーアービトラージ」とも呼ばれています。

FX業者では、顧客から受けた注文を、直接インターバンクへ流す方法と、FX業者を経由してインターバンクへ流す方法とがあります。

同じ商品でも業者により注文の処理時間に、若干のズレが生じるため、これによる価格差を狙う取引が「業者間アービトラージ」になります。

 

例えば、10時ちょうどの時点でA社の買値が150.00円のとき、A社よりもレートの反映が早いB社の買値は150.10円だったとします。

この差は0.1円になりますが、10時00分2秒の時点ではこの差が0.2円に広がります。

この時点で、A社で買いポジションを保有しB社では売りポジションを保有し、10時00分3秒の時点で決済すると、A社は0.19円の差益、B社には0.11円の差損が発生し、トータルで0.8円の利益を得ることになります。

 

 

A社の買値とB社の売値の差が大きいほど利益は大きくなりますが、数秒単位で価格変動を捉える必要があるため、自動取引ソフトを利用するケースがほとんどのようです。

業者間アービトラージは、Vantage Tradingに限らず、ほとんどの海外FX業者で禁止されている取引手法です。

ボーナスアービトラージ

「ボーナスアービトラージ」とは、2つ以上の業者でボーナス(口座開設ボーナスまたは入金ボーナス)を獲得し、そのボーナスで両建てを行い利益を獲得する手法です。

重要指標発表前や、大きなイベントが予定されているタイミングを狙うことで、より多くの利益を獲得する手法です。

仮に、2つのFX業者でそれぞれ10,000円ずつの口座開設ボーナスを受け取ったとしましょう。

獲得したボーナスを利用しA社は買いポジション、B社は売りポジションを保有したとします。

A社の方で利益が出た場合、その利益は利確をするまでどんどん膨らんでいきます。

その一方で、B社の方はロスカットとなりますが、どちらか一方で必ず利益が生まれる構図になっています。

 

 

口座開設ボーナスのように、入金なしで利用することができるボーナスであれば、ボーナスアービトラージをリスクなしで実行することができてしまいます。

しかし、せっかくのボーナスを、悪用し利益を没収されてしまっては元も子もありません。

正しいボーナスの活用方法を理解し、トレードスキルの向上に役立てましょう。

アービトラージはバレない?規約違反には厳重なペナルティも

業者間をまたいだ取引であれば、不正と見なされないのでは?と思われる方も多いかもしれません。

しかし、同一の取引プラットフォームを利用することにより、IPアドレスで同一人物と特定されたり、同じLPもしくはブリッジ(仲介業者)を利用する業者間で、同時刻、同額の反対ポジションが探知され、アービトラージを疑われるケースも多々あります。

業者によっては、口座凍結や出金拒否など重いペナルティを課せられる場合もあるので、疑いを持たれるようなトレードは行わないことを心がけましょう。

 

アービトラージは、最悪の場合、口座凍結という大きなリスクが伴うため、Vantage Tradingに限らずほとんどのFX業者で禁止されています。

また、最近は悪質なトレーダーによる投資詐欺も報告されておりますので、トラブルに巻き込まれない様、十分にご注意ください。