米国大統領選挙はバイデン候補が勝利宣言をしたことからすっかりその支持者によるお祭りムードが高まり、株式市場は当面ご祝儀相場に湧きそうな雰囲気が高まっていますが、激戦州の各州でどうも郵便投票や事前投票が操作された可能性が高まりを見せており、果たしてこれが法廷闘争で正しく修正されることになるのかどうかが非常に大きな問題になりそうです。
迂闊に事実かどうか確認ができない陰謀論に与するわけにはいきませんが、トランプ自身よりもトランプと共和党を支持する有権者がこの結果をすんなり受け入れることができるとは思えない状況で、事前に危惧されていたように南北戦争2.0の火ぶたが切って落とされてしまった可能性は高そうです。
株式相場は楽観視しているが国内暴動激化が危惧されるところ
米株はバイデン勝利に加え、9日のNYタイムでファイザーが研究開発しているコロナワクチンがかなりの効き目を発揮し、9割近いウイルスに効果を発揮するといった発表があったことから爆上げ状態となり、為替もドル円をはじめクロス円が猛烈な上昇を果たすといういささかやり過ぎ相場が展開しています。
異様な楽観相場はこうなると当分続きそうで、実際にバイデン政権が発足することになれば様々な問題が生じることも予想され、このご祝儀相場の賞味期限が果たしていつまでになるのかも非常に気になるところとなってきています。
バイデン政権は実はカマラハリス大統領アップグレートへの功名な布石か
カマラハリス副題党候補はすでにバイデン勝利を受けてかなり人気を博しそうな勝利演説をしています。
それはオバマ登場時の熱狂を思い起こさせるものがありますし、見方によっては彼女が大統領であるかのような雰囲気も漂わせていますが、民主党の戦略としては早晩だめになりそうなバイデンを下ろして、カマラハリスがここからの4年の任期の早い時間に大統領に就任させるという戦略が綿密に事前段階から寝られているようで、上院でも最左派の位置にいるカマラハリスがどのような人物を採用して実質的な政権運営を始めるのか次第では、従来の民主党政権からはるかに左寄りの社会主義政権が誕生しかねないだけに大きな注目が集まりそうです。
今回の民主党の選挙では、バーニーサンダースやエリザベスウォーレンなどの左派候補が一斉に辞退することで選挙戦を統合していくことをバイデンと握っていることは間違いなく、オカシオコルテスが事前に訴求していたようにMMT理論を利用して極めて大きな財政政策を展開し、旧ソ連の計画経済を彷彿とさせるような給付を広範に実施していく可能性は極めて高そうで、連邦債務は日本円にして3000兆円から4000兆円といった天文学的な数字へと膨れ上がることが予想されています。
こうなると黙ってみていられないのが株と債券で、民主党の社会主義化政権が本格的に稼働すると莫大な財政支出と富裕層、企業への増税が激化し、米株市場と米債券市場に大きな変化が起こることを新債券の帝王ジェフリーガンドラックが早々と指摘しているところです。
ここから12月のはじめ位まではそれほど大きな変化は訪れないのかもしれませんが、トランプの政権移譲がうまく行われなくなった場合は相場への影響がでることになるでしょうし、1月に新政権がスタートしてみると想像以上に社会主義的な風味が強まることで、年明けから相場の様相が激変することも視野に入れる必要がでてきているようです。
この段階ではほぼバイデン政権が誕生することは間違いなさそうで、国内の分断は我々が考えている以上に激しいものがあるようで、トランプ支持者が簡単にあきらめない時間も続きそうなことから、相場に急激な変化が訪れるリスクは常に意識しておかなくてはならないようです。