今年3月2日に米国で新型コロナ感染が拡大しロックダウンが決まってからというもの、売買手数料無料で株式投資ができるロビンフッドやイー・トレード、チャールズシュワブを利用して株式投資を行う米国の個人投資家が激増し、すでに株式市場を完全に個人投資家に占拠してしまったかのような活況を呈しています。

中でもロビンフッドは猛烈な利用者数の拡大を実現しており、3月のロックダウン以降なんと利用者3倍にも膨れ上がっているという驚くべき状況を示現しています。

米国個人投資家の博打的株式相場を支える株式無料取引アプリ~しかし問題も顕在化
ロビンフッドの契約利用者数推移  Data ZeroHedge

ロビンフッドは完全にHFTやクォンツファンドに顧客データを売却し利益化を実現

米国では売買手数料無料の証券口座サイトで取引をする若者が2018年頃から非常に増えてきています。

中でもロビンフッドはもっとも人気を博している株式売買手数料無料アプリで、もちろんモルガンスタンレーに買収されるイー・トレードやチャールズシュワブといった口座も人気で順調に利用者を増やしているようですが、ロビンフッドは一定のお金を支払えばさらに信用取引ができるといったメリットも個人顧客の心をとらえているようです。

4月以降、米国政府から支給された新型コロナの支給金を使って一時的に働いていたときよりも可処分所得の増えてしまったミレニアル世代が証券市場に殺到し、FANG+マイクロソフトといったコロナの影響を受けない超優良5銘柄に集中的な投資を行っているようで、連日アクセスができなくなるほどの賑わいを見せているようです。

ただ、このロビンフッドの手数料無料の口座アプリによる売買は、顧客の注文データをHFTと呼ばれる高速取引のファンドやクォンツファンドなどに大量売買することで多額の利用料を確保することで無料を実現していることから、そろそろデータ転売の具体的な影響も出始めているようです。

始まっている米株相場の乱高下はロビンフッドのデータ利用のファンドの仕掛け売買が始まっている

米国個人投資家の博打的株式相場を支える株式無料取引アプリ~しかし問題も顕在化

ロビンフッドで売買する若者は通称ロビンフッダーと呼ばれていますが、FANG+マイクロソフトへの投資総額は6月18日段階ではほぼ6兆ドル、保有者数は141万人を超えておりこの5銘柄にその取引が集中しています。

延べ3900万人が利用するとされるこのロビンフッダーによる株式売買は米株市場自体を席捲する勢いで、一旦破綻してしまったはずのハーツの株価の買上げや新型コロナで息絶え絶えのエアライン株などの購入にも群がっており、ある意味で企業を助ける正義の見方的な存在にもなりつつあります。

しかし、売買データが外部に転売されていることによる弊害はいよいよ明確になりはじめているようで、上昇しすぎた特定株の相場が連日大きな値幅をもって上げたり下げたりしはじめており、米株の三指数もかなり上下動が激しくなってきています。

ロビンフッドからデータを買い付けたクォンツなどのファンドがいよいよそれを運用に利用しはじめている可能性が高まりはじめているということです。

個人投資家が集中しすぎているこの5銘柄は、一旦売りがではじめると流動性パニックから大きな売りが加速する可能性もあるだけに注意が必要になってきているようです。

一旦は売り持ち解消で個人投資家に完敗したかにみえたヘッジファンドがいきなり逆襲に転じるリスクを強く感じさせられます。

現状の米国個人投資家はあらゆる株式の価格分析を逸脱し、乗りと勢いだけで取引を集団で継続中ですが、どこかでいきなり流れが変わることで大きな損失を食らう可能性もではじめてきており、取引無料アプリでの売買は決して望ましいものではなくなりつつある点が気になります。

手数料無料アプリの利用はかなり危険な状況になる可能性

米国では株の売買はもはや手数料無料が至極当たり前になってきているようですが、HFTと呼ばれる高速売買のファンドもAIを駆使したクォンツ系のファンドも個人投資家の動向をビッグデータ解析から粒さに分析しはじめているようで、どこかで必ず利益相反の状況が顕在化する危険性が日々高まりをみせはじめています。

実際にロビンフッドの証拠金取引では多額の損失を抱える若者がではじめているようで、コロナバブルなどと浮かれている場合ではなくなりつつある点が気がかりです。

ネット利用は無料というサービスモデルが非常に多くなっていますが、こと株式の売買に関しては必ずしも無料でお得ということではなさそうです。

次の暴落の引き金をこうした無料アプリのデータが引いてしまうリスクを十分に考える必要がでてきているようで、米株市場全体に大きな影響を及ぼす可能性を考える必要がでてきているようです。