いよいよ本邦市場は新年度入りということで株式市場にも為替市場にも新しい資金が投入される時期となりました。しかし米中貿易協議もUKのEU離脱交渉もはっきりとした型がつかないままに4月を迎えることとなり、依然として大きなテーマとして相場にたたずむ状況が続いています。

ドル円は一旦下げ止まりだが新年度これが継続するかは不明

【ウィークリーレポート】新年度入りも市場テーマは大きく変化ない状況

3月後半になってFOMCの結果を受けて米債のイールドカーブが逆イールドを示現するなど景気の先行きを不安視する見方が市場に広がったことを受けてドル円はいとも簡単に110円台を割れる動きを示現することとなりましたが、本邦勢を中心として109円台中盤からかなりの買いオーダーが並んだようで、年度末3月に大幅下落して月の相場を終えることだけはなんとか回避できた恰好になっています。

しかし4月以降については日米の通商交渉も開始される見通しであることから政治的な通貨として長く機能するドル円の上値はそれなりに抑えられることが予想され、
どこかのタイミングで再度反転下落して下値を目指す可能性にかなり注意が必要になりそうです。

米国の市場ではすでにFRBが利下げをすることまでも織り込み始めていますから、
債券金利も上昇する可能性はかなり低くなっており、米株が上昇しても米10年債金利が下げればドル円は下落方向に向かう場面が多くなりそうです。

過去5年のドル円の4月第一週の相場は2勝3敗で円高方向に下落したほうが多くなっています。果たして今年はどうなるのかが注目されるところです。
相場の値幅としては上が112円、下が110円で割れても109.500円レベルで抑えられそうです。

ユーロドルは1.12で一旦下げ止まり

【ウィークリーレポート】新年度入りも市場テーマは大きく変化ない状況

ここのところドイツの経済指標が明確に悪化していることに加えてUKのBREXITの問題がはっきりしないことからユーロも下落傾向にありますが、1.12を割るレベルにはそれなりの買いもあって相場は大きく走ることもないままに3月末の取引を終了しています。ただ、ここからはユーロを積極的に買う材料はまったく存在しないのが実情で、なにかのタイミングで戻せば再度戻り売りがでてくることが予想されます。
市場ではドル円も売り、ユーロドルも売りという見方が投機筋のコンセンサスになっていますから本来はそのどちらからもメリットを享受しやすいユーロ円を売ることがプラスに働くはずですが、UKのBREXITがなんらかの条件で好転することになった場合にはユーロも連動して買い戻されることから足元の段階ではまだポジションを持つのは早く、いったん様子を見ながらBREXITの結果を見極めたいところです。
ユーロドルは1.12が割れても1.115が堅そうで、上値は1.1350ドルレベルが値幅となる動きが想定されそうです。

ポンドはすでに政治闘争の世界に巻き込まれた状況

【ウィークリーレポート】新年度入りも市場テーマは大きく変化ない状況
https://www.bbc.com/japanese/47752915

昨年末から市場が大きく注目していたUKのBREXITの行方ですが、結局のところ3月29日という当初の期日には何も決まらないままに4月以降の離脱へと話が継続中です。メイ首相はすでに辞任をほのめかしていますが、自分の首をかけた投票でも議会は動かない状況に陥っており、足元でもっとも可能性が高いのは合意なき離脱というかなり体たらくな状態が続いてしまっています。3月29日の議会でも3回目のメイ首相の離脱案が否決され、一段と合意なき離脱の可能性が高まりつつあります。これまで離脱延期、回避といったことが正式に決まれば一旦かなりポンドは買い戻されることも想定されましたが、このまま4月12日に合意なき離脱決定となった瞬間にポンドは大きく売られることになりそうです。
恐らくこの決着がついてからエントリーしてもそれなりの利益を得ることが可能になるものと思われますので、焦らずに事の成り行きをチェックして適切なエントリータイミングを見計らいたいところです。

トルコリラ円にはかかわらないのがお勧め

【ウィークリーレポート】新年度入りも市場テーマは大きく変化ない状況
https://jp.reuters.com/article/t9n0kh04k-turkey-cb-idJPTYEA0Q07E20140127

先週ポンド以上に大きな動きを示現して注目を集めたのがトルコリラでした。
トルコリラが急落したのはトランプ大統領がゴラン高原に対するイスラエルの主権を認める大統領令に署名したことからトルコのエルドアン大統領が激怒したことに端を発する事態になりましたが、実際にはトルコ経済が著しく悪化したことからトルコリラ売りを仕掛けたヘッジファンドがいたことが大きな下落になったようです。

これを受けてトルコ中銀は市場へのトルコリラ供給を極端に減少させ、スワップ金利を上乗せすることで空売りのスワップコストを信じられないほど高くするという奇策をうち出すことで一旦トルコリラの売りを止めることに成功しています。
市中のスワップ金利は1300%にまで跳ね上がるという状況ですから、これで事実上多くの投資家がトルコリラを売れなくなり、一時的にトルコリラ円も大幅下落からいきなり価格を戻す展開となったわけです。
空売りを仕掛けた投機筋は買戻しもうまくいかなかったようでトルコリラの代わりにトルコの株式と債券を売りに回っており、相場は大幅な下落に見舞われています。

このトルコは3月31日に大統領制になってから初の統一地方選挙が開催されますが、その結果次第ではまたトルコリラが売られるリスクもあり、週明け以降のこの通貨の状況からは目が離せない状況です。
国内では為替が動かないことからスワップで利益を上げるためにトルコリラ円をロングにする向きの量が昨年8月の暴落前水準にまで膨れ上がっているようですが、現状のトルコリラは非常にリスクが高く、買いでも売りでも手を出さないことが間違いない時間帯で日ごろ以上に注意が必要な時間帯に差し掛かっています。