中国での感染拡大からすでに5か月、米欧での感染拡大が発覚してから3か月半以上が経過した新型コロナですが、当初6月以降北半球で気温が高くなれば自然に収束するとの楽観的な見方をされていたものの、実際には気温の上昇は通常のウイルスの感染収束のような効果がほとんどないようです。

しかもかなりの短期間でウイルスそのものが変異していることからワクチンの開発も急ピッチでは進まないようで、早期収束と経済の再開、V自回復を口にした人たちの期待を完全に裏切るような状況になりつつあります。

とうとう感染者1000万人、死亡者50万人超の新型コロナ~気温が高くなれば収束という期待は完全に消滅
ジョンズ・ホプキンス大学の新型コロナウイルス感染状況ダッシュボード 6月29日現在

久々にお見せするジョンズ・ホプキンス大学の新型コロナウイルス感染ダッシュボードの最新状況によりますと、すでに感染者は世界で1000万人を超え、死亡者も50万人超ということで北半球での感染が一旦は収束方向に向かったのように見えたものの実際にはなんら改善しておらず、南半球でも広がりを見せている状況で、一波の継続なのか二波なのかという議論もありますが、端的に言えば収束のめどは全くたっていないことが明確になりつつあります。

最新科学医療をもってしても100年前のスペイン風邪と大して変わらない状況

この新型コロナの感染にあたっては主要国ではかなり強権的にロックダウンを実施するといった策が打ち出されましたが、総じて言えるのは経済的な問題からどこの国でも市民が自宅に閉じこもる方法で我慢ができるのはせいぜい3か月程度で、結局それ以上の期間を制止させることはできなかったという状況が顕在化しつつあります。

また、選挙や支持率などの政治的な理由からどうしても前のめりに経済の再開を実施せざるを得ない国が多く、決定的に効果を発揮するウイルスの開発も進まないなかにあっては、結局先進技術を駆使しても結果として100年前のスペイン風邪の感染と死者の爆発的増大のケースとあまり変わらないところに差し掛かっていることが気になるところです。

とうとう感染者1000万人、死亡者50万人超の新型コロナ~気温が高くなれば収束という期待は完全に消滅

こちらは米国CDCが公開している100年前のスペイン風邪の感染状況の推移です。

この病気がウイルス起因であるということをほとんどの国の国民が認識できず、感染者数の推移もリアルタイムでは全く確認できないういう最悪の状況下では3回の感染の山がやってきており、当時は多くの人たちが何に感染しているかもわからないままにとにかく感染は拡大し、抵抗力のない人たちは訳も判らないままに死に追いやられたものの、2年強を経過したところで自然に消滅するという流れになったわけです。

さすがに現代ではウイルスの状況もわかりますし、世界的にリアルタイムの情報を手に入れることができますから、このスペイン風邪の流行ほど無防備な状況ではありません。

しかし、都市封鎖が物理的に維持できなくなり経済再開となると多くの人が町や海岸に押し寄せたりするのはほぼどこの国も同じで、結果感染はまた拡大傾向になり全く収束の目途が立たないというのは、結果的には100年前とほどんと変わらないことが今更ながらに理解できます。

コロナバブルで株大幅上昇から楽観論がはびこる金融市場も大きな間違いの可能性

株式をはじめとする金融市場はパンデミックに見舞われたことがほとんどありませんから、相場がどうなるのかを予測するのは非常に難しいですが、米国での個人投資家を中心とした投機筋が大きく株式市場に式を投入し、新型コロナも経済指標もお構いなしで相場を大きく持ち上げたことから金融市場には驚くほどの楽観論がはびこるようになっています。

リーマン危機のような金融パニックではなくリアルな経済を巻き込む相場の下落のいで、最初から大底を打ちここからは上昇だけが期待できるといったほとんどなんの確証もない見通しが飛び出したり、このまま二番底は到来しないといった強気論も多く、実際に市場ではだれも二番底の話を口にしなくなっています。

しかし、新型コロナの感染状況はなんら改善せずさらに拡大しようとしているわけで、ここから実態経済がV字回復する可能性などはまったくないのが現実で、むしろ二番底というよりも大底がここからやってくることさえ想定しておく必要が出てきていることを強く意識させられます。

いずれにしても新型コロナの感染状況を見る限り、ここから感染が収束し経済が再開、大きな回復をして年末を迎えるというようなバラ色のシナリオはほとんど考えにくく、むしろ反対の流れが示現することに注意したトレードをする必要がでてきているようです。

とうとう感染者1000万人、死亡者50万人超の新型コロナ~気温が高くなれば収束という期待は完全に消滅

NYダウのチャートの形状は1929年からのそれの形状に極めて酷似しちえるとよく言われていますが、いよいよ6月もお仕舞いの直近のチャートは上のようになっており、このまま29年と同様の動きをすれば1=2か月の間に二番底以上の底値をつけに行く動きが出てくる可能性がたかく注意が必要です。

為替についてはFRBの無制限量的緩和のおかげで需給はかなり落ち着きをみせていますが、直近の米株の下落局面では資金をドルに逃がそうとする向きがドル買いをすることから株の下落イコールドル円上昇という動きもみられ、リスク回避の円買いとの綱引きの結果次第で上昇するのか下落するのかかが決まりそうな状況になってきています。