ECB理事会の結果発表を受けて猛烈に動いたユーロでしたが、ドル円もクロス円も大きな影響を受けることとなり結構巻き込まれて損を余儀なくされたトレーダーの方も多かったのではないでしょうか。挙句に相場は行って来いの動きとなってしまい、改めてFX取引の難しさを思い知る一週間となってしまいました。

さて週明けはいよいよ米国FOMC、そして明けて日銀の政策決定会合が開催されることから週の前半はあまり大きな動きがない可能性もありますが、噂で動くのがFX市場ですからすでに0.25%の利下げを織り込む形でドル安方向に相場が動きやすい展開になることも予想されます。とくに市場が注目するのはパウエル議長の政策金利発表後の記者会見内容で、引き続き利下げ継続を示唆する発言がでれば株は上昇、ドル円はドル安方向に動いていく可能性はかなり高くなりそうです。

ドル高に対するトランプツイートが飛び出す可能性にも注意

ECBが利下げを含む量的緩和措置を発表したことで対ユーロでのドル高が今後継続していく可能性が高まりますが、ドルインデックスが100に近づくごとにトランプ大統領がドル高をけん制する場面がこれまでにも何度となくみられているだけにここから突然のトランプツイートが登場することにもかなり注意が必要になりそうです。

ドル指数 Data Tradingview

ドル指数は年初来から見ても9月に入ってかなり高いところを推移していますので、依然として注意が必要であることには変わりはありません。

トランプツイートの場合突然にやってくることからアルゴリズムが反応してそれなりのドルの下落をもたらすことが考えられ、相当注意が必要です。

日銀が追加緩和を持ち出してくる可能性も

主要中央銀行の政策決定会合ではとりをとることになる日銀の政策決定会合ですが、19日には消費増税を前にしてなにか緩和策が飛び出してくることも十分にありえそうで、その場合には一時的にせよ円が売られるリスクも高まりそうです。ただ、ECB同様マイナス金利の深堀を実施した場合本当に景気にプラスに働くことになるのかどうかは相当怪しい部分があり、これだけで円安が大きく進行するとは俄かには思えない状況です。

シーズナルサイクルにも厳重注意

株や為替のチャートを見続けていますと果たしてここから相場がどうなっていくのかもう一つ読み取りにくい状況に陥ってきていますが、過去20年の相場のシーズナルサイクル(毎年の動きの20年平均値)をみますと一定の動きが理解できます。

NYダウ シーズナルサイクル Data EquityClock.com

まず為替のドル円に大きな影響を与えているNYダウのシーズナルサイクルを見てみますと、9月というのは前半一旦高くなるもののその後は崩れて10月後半から再上昇するケースが多いことがわかります。足元では米株はえらく強い動きを見せていますが、この過去20年の平均的な相場の動きから考えた場合このまま年末まで上昇を継続するとはとても思えない状況で今月中盤以降、まさに週明けからどこかのタイミングで相場が緩むかどうかをチェックすることが必要になりそうです。

ドル円シーズナルサイクル Data EquityClock.com

また同じシーズナルサイクルでドル円を見てみますと足元では非常に強いトレンドが発生しているようにみえますが、9月に関しては必ずしも一定方向に走る動きは見られないのもまた事実でこれが今年の9月の動きにも示現するとすれば年初来安値をつけに行くような動きにはならないとしても105円方向にどこかで折り返す可能性があることに注意が必要です。現状ではさすがに108円を大きく超えて上昇することがうまくできない印象が強いドル円ですが、下値が堅いのも事実で上方向についくかどうか迷う状況になっていることは確かです。しかしそろそろ上方向にも限界が見え始めており、どこかで大きな調整がでることも覚悟しておく必要がでてきているようです。

相場にはアノマリーという言い方もありますが、シーズナルサイクルに関しては実需の需要等の季節的な要因がしっかり加味されていることから決して馬鹿にはできないものが示唆されており、一定の利用成果があげられるものとなっています。

リスオン相場の違和感

足元の相場はアルゴリズムがニュースのヘッドラインを拾っては積極的に動くようになっていることから米中の通商交渉でも多少のゆるみがみられるとすぐにアルゴリズムが買い上げてリスクオン相場が示現しやすくなっています。しかしながら実際の相場はリスクオフで売り過ぎた輩が買い戻しているだけにすぎないようにも見え、リスク材料である米中関係も、香港の問題も英国のBREXITもなんら改善していない点が非常に気になるところです。したがって再度相場の反転が起こる危険性は高く、相当注意深く取引していきませんと投げや踏みに巻き込まれかねない点は常に意識しておく必要がありそうです。

中銀の政策決定ウイークが過ぎますと相場の材料はまた米中協議など懸案事項のほうに戻っていくことになりますので、流れの変化が起きるリスクも考えながらトレードを行うことが肝要になります。