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米国のトランプ大統領は日本時間の4月17日朝7時半ごろから記者会見を行い、米国内で新型コロナウイルスの感染者が少ない地域から経済活動の再開を認める新指針を発表しています。

この指針では、感染者数が減少するなどあらかじめ設定した基準を満たした地域から段階的に活動を再開するとしており、第一段階では客席の間隔を空けて飲食店の再開を認める方針とされています。

ただ、在宅勤務はそのまま継続を奨励し学校については休校を継続、10人以上の集まりも避けるように市民に求めていきます。

第二段階では不要不急の旅行が認められるようになり、学校も再開となる見込みで50人超の集まりは依然避けることになります。

さらに第三段階では手洗いや人との距離を確保するなどの条件を除いて、ほぼすべての経済活動の再開を認めるようになるとされています。

しかし、NY市などは経済活動が元に戻るまでに1年半近い時間がかかると市長が既に予測していますし、どうもこうした三段階の経済再開が本当に機能するのかどうかはまだ良く判らない状況といえます。

株式市場はトランプの宣言を非常に好感しており、カネ余りの中で再度米株市場を中心にバブル的な上昇の展開の兆しが見え始めています。

ただ企業業績はここから1年以上かなり圧迫されることが予想されるだけに、株価だけが本当にもとのように上昇過程に乗ってくるのかどうかについてはそうとう疑問もあるところで、長期投資を狙う投資ファンドは必ずしもこの動きには乗ってきていない状況にあります。

ウイルスは発生から最低半年以上感染が拡大との見方も依然強い


上のチャートは米国CDCが公表している100年ほど前のスペイン風邪の流行による感染拡大とその時間的推移を示したものです。

感染が確認されてからほぼ3か月後あたりから大規模に感染拡大が起こり、一旦3か月程度で収まるかのように見え増したが翌年の2月には再拡大が起きており、一回だけの感染まん延だけでは済まなかった状況が明確に判ります。

今回の新型ウイルスがこれと全く同じ推移をするかどうかはわかりませんが、少なくともトランプ大統領が期待するような短期間での収束には至らないことはほぼ間違いない状況といえます。

モルガンスタンレーではここから感染がどこでピークになり、さらにどのような期間を経て多くの労働者が仕事に戻れるのかについてのマイルストーン予測を発表しています。

この予測では来年の3月までは収束しないと見ており、米国の再掲期待とは程遠いものになっている状況です。

為替市場はかなり冷静な動き

為替市場のほうは全体としてドル高傾向が強まっていますが、ドル円は円高にも動きやすいことからあまり大きな動きにはならない一週間となりはじめています。

機関投資家はまだまだ株価に対する信頼がないことからどうしても米債を買う動きが継続中のようで、資金的な需要からドル買いが出やすいこともドル円を大きくドル安に向かわさないとい事情がでてきているようです。

金融市場は往々にしてこうした相場間の動きの相関性、非相関性が切れることがあるものですが、米株に関してはかなり短期の投機筋がボラティリティを利用して売買で利益を上げようとしている動きが明確になりつつあります。

買ったものはどこかで売られる可能性は強く、ファンド勢の半期決算を5月末に控えた状況ではここから4月後半にかけて逆に反転下落に転じるリスクも十分に意識しておく必要がありそうです。

いずれにしても為替市場のほうは3月の相場に比べてかなり落ち着きを取り戻しつつあり、市場参加者も国内ではテレワークなどで自宅にいる時間の多い個人投資家は増えているようです。

グローバルマーケット的に見ますと、それほど活発な取引がでているわけではないようで、むしろ比較的安全な取引ができる時間帯にさしかかっているようです。

しかし、本邦の例年5月の連休の時期には相場はどうしてもボラティリティを伴って荒れやすくなりますので、嵐の前の静けさを感じる時間帯になっているのかも知れません。