早いもので10月も残り一週間、今年も余すところ2か月あまりという時間に差し掛かりました。

10月は米国の雇用統計以降ドル円が大きく動き出し、クロス円もトルコリラ円を除けば総じて円安から大きく買われる展開となり、例年のシーズナルサイクルより明らかに強い動きを示現することとなりましたが、通常はハロウィンのある10月末に押し目を作ってもドル円やオセアニア通貨のクロス円などは絶好の買いポジションの仕込み時となることから、どこで買い向かうかを真剣に考えるべき時間帯になりつつあります。

ただ、この秋は10月に上昇してしまった通貨ペアがかなり多いことから、事務的に10月末に買い向かうのではなくさらに押し目が出るかどうかを待って取引するか迷うタイミングでもあります。

この時期はプロでも一定の買いを事務的に入れてさらに下がれば買い下がるといったやり方をしているケースも多いようですが、個人投資家の場合は限られた資金で売買をするのが基本なのでやはりしっかり見極める必要があります。

ドル円は一旦上昇が終了した可能性が高いが上昇余地自体は残されている

ドル円4時間足推移

ドル円は110.800円を起点として見た場合すでに3.9円近い上昇を示現しているので、上昇値幅的には1ラウンドこなした感があります。

10月第四週の週末113.400円台まで下落して終えたのはそれなりの調整が出たということになりますが、果たしてこれが再度上昇するのか、さらに調整時間と値幅を伴うことになるのかが大きな注目点です。

テクニカル的には112.800円レベルを明確に下抜けないと上昇トレンドが終了したとは判断できませんが、上昇しても114.050円レベルを上抜けない限りレンジに終始しそうで、上昇後の調整局面が値幅で来るのか日柄で来るのかに注目すべき状況になってきているようです。

需給的にはドルは新興国からの資金の引上げやドルキャリーとレートの終焉によるドルへの資金回帰、本邦系の機関投資家の米債投資に伴うドル買いなど、個人投資家が想像できないほどのドル需要が潜在的に発生しており、ドルインデックス的には大きな上昇はないものの下落段階ではそれなりの買い需要が湧いて出るという判りにくい状況になっています。

また今回のドル円の上昇はまだ始まってから時間がそれほど経過していない若い相場なので、最低11月いっぱい、さら12月に向かって上昇トレンドを維持させながら再度上値を試す可能性は充分に残されています。

あくまでテクニカル的な視点なのでどうなるかは判りませんが、115円から118円レベルまでは年末に上昇することもあり得ることは意識しておきたいところです。

ただ上昇が必ずしもうまく実現しなかった場合にはレンジで延々と日柄調整して年末を迎えることもあり、どちらになるのかはここからの相場をしっかり見極めて判断しましょう。

ユーロドルは12月に上昇するのが定番の動き

ユーロドルは米債金利の上昇に連動するようにかなり押し込まれて下値を模索したのが10月相場でしたが、足もとでは一旦値を戻しています。

ただ上値もそれほど大きく上昇するほどではなく、今週末から11月いっぱいまでは上下動を伴うレンジ相場が続きそうです。

ただユーロドルが顕著なのは12月の上昇で、来月後半でそれなりに値を下げた場合には買い場として意識しておくことがワークしそうな状況です。

もちろんデイトレでは上下動を追いかけるのも悪いことではありませんが、ユーロドルでまとまった利益を確保するならばもう少し待って再度底値をつけたあたりからの買いに賭けてみるのも一つの方法です。

Data EquityClock.com

この時期はハロウィンエフェクトと言って、10月末から年末にかけて押し目を買い持ちするやり方で上昇する通貨ペアが多いです。

一部の投資家は株を含めてこの時期だけに働くケースもあるようで、確率論から言えばこのやり方は相当機能することが分かります。

ドル円は10月末ないし11月初旬、ユーロドルは11月中盤以降、豪ドル円、NZドル円も11月のどこかの下落水準で買いを入れ、12月の上昇局面でリカクして一旦逃げるのが得策のようです。

本来は10月末買いの翌年4月売りというのが強く叫ばれていた時期もありましたが、最近は年明けに流れが変わることが多いことから年末の上昇タイミングでリカクするのがお勧めです。

さすがに毎年そうなるとは言い切れませんが一応は少額資金から仕込んでみるというのも一考のタイミングです。