年明け1週目、ドル円はほかの通貨ペアに先んじて大きく上昇をはじめ1時116円を突破するほどのスタートダッシュを決め込みました。

勇ましいテクニカル分析のトレーダーはさらに上に突き抜けるといった超楽観的な見通しを口にしていましたが、後からこの上昇理由を探ると年末LIBORの廃止に伴って本来12月内に登場するはずだった需給が延期状態になったようで、それが年明け一気に市場に雪崩れ込む形でドル買いのオーダーとなったことが116円まで吹き上げる要素になってしまったようです。

これによりショートもかなり切られたことから116.350円というオーバーシュート気味の上昇展開となりましたが、それ以上を買い上げる向きがいなかったこと、また本邦勢の実需が116.500円から上にかなりの売りオーダーを置いていることもあり、逆にロングの荷もたれを起こす形から115.600円一歩手前まで押し戻されるというまさかの行って来いの展開になりました。

特に6日の早朝にFOMC議事録が公表されてからは米債金利は上昇したものの米株が大幅下落、日経平均もそれを追うような動きとなり、結局リスクオフでドル買い円買いからドル円は下落方向に動くというかなり難しい相場になってしまいました。

その後は7日の朝東京タイムのスタート時期には一瞬116円台にタッチする場面もありましたが、その後は115円台後半で推移しました。

7日夜の米国雇用統計で結果はNFP19.9万人となり、アナリスト予想平均40万人増を大きく下回ったことから発表直後はドル円も結構はねる動きをしたものの、NY市場で株価が下落したこともあって115.500円レベルにまで沈み込んで1週間の相場を終えています。

ただ、115.500円から下には本邦輸入の実需が並んでいるようで、ここから115円以下に下がる可能性も低く、依然としてリスクは上昇から117円に接近することのほうに軸足がありそうな状況となっています。

ドル円1時間推移

ドル円は115円~117円のレンジで週明け推移か

ドル円は115円レベルから底堅いものの、上値も116.500円から上は重たいという動きが週明けも継続しそうな状況です。

12日の火曜日からはいよいよ本邦輸入勢の仲値でのドル買いがかなり出てくると見られており、少なくとも東京タイムのドル円の仲値については週末まで堅調な推移が期待できそうです。

また損切をしない形でかなり本邦個人投資家のショートが残っているようなので、これが踏みあげられると意外なほど高いところまでショートカバーで上昇する可能性もあり、注意が必要です。

ユーロドル、ポンドドルは意外にドル安の展開継続か

1月第1週で最も驚いたのはユーロドルやポンドドルの動きです。

本来米国利上げが近づけばドルが大きく上昇すると思われたものの、この2つの通貨ペアではなぜかドルが弱含みで展開しました。

なにか需給の問題でユーロもポンドも買われることになった可能性はありますが、ユーロに関しては米株がピークを迎えて逆に下がり始めていることからユーロ圏に資金を移動して欧州株を買う動きも出始めており、それに伴うユーロ買いが顕在化している可能性も考えられます。

しかしポンド買いが強まっている理由は未だはっきりしておらず、ドルストレートだとドル円だけが高値水準で推移するもののそれ以外の通貨ペアは必ずしもドル高ではないという動きが明確になっているため、しっかりリアルな相場の動きを見定めて売買していくことが必要になりそうです。

ユーロドル1時間足
ポンドドル1時間足

新年明けはどこの国でも心機一転に張り切ってトレードする向きが増えますが、実は月半ばから株も為替もいきなりセンチメントが変わることが多く、相場の方向を断定することなく実態に合わせて柔軟にトレードしていく姿勢が求められます。

特にドル円はさらに円安に進む確率が高いものの、上下動を繰り返して上昇していくことも考えられるので決め打ちしたトレードは禁物です。