いよいよ9月相場に突入しましたが、まだ1日経過しただけで明確な方向感は出ないまま先週金曜日米国の雇用統計を迎えることとなりました。
先週の8月末一週間の相場は思いのほか荒れた展開で、とくにドル円は年初来高値の147.370円レベルをショートカバー気味につけた直後にJOLTSの数字がひどく悪化したことから大きく売られ、指標発表直後の下げのあとさらに米債金利が低下したことからさらに下落するという展開となり、ロンガーは切らされるという猛烈に傷んだ相場を示現することとなりました。
ほんの数十分で1.8円近く下落した相場のため、上方向を目指して押し目を買った向きはさらなる下落に阻まれて損切りを余儀なくされ、想像以上に市場参加者は損を食らう相場となってしまいました。
その後は146円台まで戻すのが精一杯で日を追うごとに上値は重くなり、すでに145円台から上には戻れない状況の中で金曜日米国の雇用統計を迎えることとなります。
発表された雇用統計の数字はNFP自体は驚くほど悪い数字ではなかったものの、失業率は上昇し平均時間給の上昇率は7月実績を下回ったことから、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となったことからいきなり下落の展開となり、144円45銭まで押込まれる動きとなってしまいました。

ただそこからがまた怒濤の展開で、その後に発表された8月ISM製造業景況指数や8月製造業PMI改定値が市場予想を上回ったことを好感してドルを買い戻す動きが急速に広がり、驚いたことに雇用統計発表前の水準を大きく超えて147円37銭まで上昇、その後も下落は限定的で146.240円レベルで週の取引を終えています。
この金曜日の遅い時間の大きな戻りも迂闊な戻り売りを仕掛けた向きが猛烈なショートカバーにあって損切をされたであろうことは容易に想像でき、9月初日にも市場に大きな波乱を巻き起こすこととなってしまいました。
相場的には1日2円程度の上下動なのですさまじく激しいボラティリティ相場とは言えませんが、上方向にいくと見せかけて下落したり、さらに下押しを期待している真っ最中に上を目ざすという動きは相当数の市場参加者をリアルに巻き込むものとなってしまい、損失を拡大する原因となってしまったようです。

ドル円8月最終週の動き

週明けドル円は引き続きレンジ内で上下動を伴う動き継続か

8月末にはとうとう下方向に動くことになるのではと確信させるドル円の動きでしたが、9月1日の動きで必ずしもそれが確定していないことを裏付けるような相場になってしまいました。
したがって週明けもまだ上下動を繰返す可能性は高く、リアルな相場の動きを見てからどうなるのかを判断することが重要になりそうです。
AI実装アルゴリズムのなせる業なのかも知れませんが、ここのところ指標が悪くて一旦相場が下落するとそのあとを追いかけるように米債金利が下落してさらに相場が下落という場面に何度も出くわしています。

しかし金曜日のケースはそれとは真逆で、上方向に上げた相場を金利の上昇がさらに押し上げるという異例の展開にもなっているので144.500円レベルの下値は相当堅そうですが上値は再度高値を狙う展開も十分考えられ、迂闊な断定は禁物の一週間になりそうです。
レンジ的には144.500円から147.500円あたりになりそうですが一週間を通じて重要な指標の発表はないので、相場がショートになるとそれを利用して大きく踏みあげられたり、逆にロングが溜まりすぎれば荷もたれから下落するといった相場状況ならではの展開が予想されます。

ユーロドルはさらに判りにくい展開に

ユーロドルは先週段階で主要なラインを下抜けたことから依然としてさらに下方向に動く可能性が高まっています。
米系の経済指標でドルが弱含むと一旦値を戻すといった動きも見られましたが、結局戻り売りの絶好の機会となっているようで、今週も引き続き下値を意識したトレードが重要になりそうです。
今週は9/5に発表されるユーロ圏7月生産者物価指数や、9/6のドイツ7月製造業受注、ユーロ圏7月小売売上高、9/7のドイツ7月鉱工業生産、ユーロ圏第2四半期GDP確報値、9/8のドイツ8月HICP確報値などが注目指標となりますが、弱い数字になった場合1.0600を下抜けるリスクも考える必要がありそうです。
こうした指標はロンドンタイムの始めのころに出てくるため、午後4時過ぎあたりから突然ドルが買われる動きになることも多く、ドル円の取引でも注意しなくてはなりません。

ユーロドル一週間の動き

例年米国の9月第一週月曜日のレイバーデーが終了すると市場参加者は市場に戻るため、新しいラリーが展開され相場の流れに変化がでることが多くなります。
ただ、強烈なスタートダッシュにならないことも多いことから落ち着いて相場に動きが出るのを待つという姿勢も大切です。
市場は先週一週間だけでも相当痛んでおり、市場参加者はとにかく損失を取り返そうと躍起になっていることも考えられます。
こういう時こそ焦らずにチャンスを待つのが重要な一週間になりそうです。