11月もいよいよ第四週ということになり米国市場では25日が感謝祭でお休み、また26日もブラックフライデーで多くの人が休暇をとる時間になっています。
本邦でいえばゴールデンウィークに当たるのがこの期間で、人によっては20日から26日まで連続して休暇をとるケースも多いようで米国サイドの市場参加者は極端に減ってしまいます。
ただアジアオセアニア、東京、欧州勢は引き続き通常の取引ということになり、やりにいくい時間が続きそうです。
米株は近年ではこの時期に上昇を継続しやすくなるため手仕舞い売りは出にくいようですが、為替はポジション調整が起こる可能性があり、市場参加者が少ない中でいきなり大きな売りが出たりすると逆にボラティリティが高まることにもなるので、十分注意が必要になる時期でもあります。
また11月最終週からはクリスマスラリーが展開する可能性もあることから、押し目の相場は買い向かって準備をするといったことも考えられるので、事前の検討を怠らないようにしましょう。
いずれにしてもまともな取引ができるのは24日までとなるので、新たなポジションをどのタイミング、またどのレベルで持つかについては相当慎重に考える必要がありそうな一週間です。
ドル円は結構押したが依然上方向を意識したトレードが必要
ドル円は先週17日の東京タイムのはじまる直前に今年の最高値である114.971円レベルまで上昇しましたたが、115円にはかなり巨大かつ到達したらおしまいというノックアウトオプションが存在していることがわかっており、これが消滅するまでは相当な防戦売りがでてくることが予想されることからこの先はあまり動きのない相場展開となることも予想されます。
週末すでに115円で$400mがNYカットで消滅しており、週明け月曜日のNYカットでも115.250円のオプションが消滅予定なので徐々に上値を抑えるものは消滅していくことになりそうですが、それでも23日のNYカットで消滅するオプションが114.200円に$780mもあるので、オプション見合いのトレードがでて上値を重くする可能性は高そうです。
こうなると週前半だけに取引機会のある今週はドル円のトレードにはあまり期待できない雰囲気が漂ってきます。
動かないようなら無理をせず様子を見るのも相場ということになりそうです。
ユーロドルはさらに下落に注意すべき時間帯
1か月近くをかけて1.15を割るかどうかの攻防戦を繰り広げたユーロドルは先週すでに1.12500レベルまで下落し、週明けドル高が進むようであればさらなる下落が懸念される状況です。
月末には一定の実需の売買も出てくることから一方的に下落するとは限りませんが、大きく戻すこともあまり期待できず、戻りはまた絶好の売り場になることを考えておきましょう。
ファンダメンタルズ的にもECBのラガルド総裁は一貫して緩和継続を強調しており、インフレも一時的と言った立場を変えていないことから下げが加速すれば1.1125レベルまでの下落を想定しておきたいところです。
逆に一時的な戻りになった場合でも1.14へ復帰するのはかなり無理があり、例え買い向かうとしてもあまり高値を期待せずに利益をとることを考えるべき時間帯のようです。
例年この時期になるとドル円もクロス円の一部も上昇軌道に乗ることが多くなりますが、どうやら今年は10月に早めの上昇が示現してしまったようで、11月はもっぱらレンジ相場に転換している通貨ペアが多くみられます。
そういう意味ではシーズナルのアノマリーが発揮できるのかどうかはあまり期待できないので、あくまでリアルな相場の動きを重視して取引することが重要です。
週後半は米国もお休みが続くので、この機会に相場をチェックしてさらに11月最終週にどのように取り組むかの研究に時間をあてていくのも一つの考え方になりそうです。