米国のS&P500が高騰し典型的なバブル相場へと移行する中、相関性が高まりつつあるビットコインは対ドルでも極めて堅調に推移しています。
ドル円は円安が進行する中、ビットコインは円建てで史上最高値となる780万円を記録し、今後どこまで上昇するのかに大きな注目が集まっています。
円建てのビットコインは、2021年以来となる高値を付けており、ドル円の円安が大きく崩れない限りまだ上昇していくことが予想されます。
海外FXでは、BTCUSDのみならずBTCJPYを取引できるブローカーも多く、ロングポジションをいつまで保有し続けるべきかが悩みどころです。
ビットコインはさておき、ドル円の動きだけから推測すると、足元ではかなり高い価格水準に達しているため、「利食い千人力」の発想で言えば、そろそろ利益を確実に押さえる時期が到来しているようにも見受けられます。
ファンダメンタルズ的に不明確なビットコイン高騰の理由
ビットコインの価格は、通貨としての実需では決まらないため、上昇や下落のタイミングをファンダメンタルズ的に捉えることは極めて困難です。
しかし、金融市場のあらゆる商品が上昇するエブリシングバブルでは、ビットコインも便乗し上昇する可能性が極めて高く、その上昇は米株が急落しない限り米国の大統領選挙が終わるまで続くものと思われます。
また今年の4月には、発行量をコントロールするための半減期がありますが、これまで4年ごとに到来してきた半減期において価格は大幅に上昇しているため、これも上昇の支えとなっていることは間違いなさそうです。
ただ今回の価格上昇には、ビットコインを大量に保有しているクジラの類が、さらに買いを進めたことが要因となっているとの見方もあるため、先行きを予測するのは極めて難しい状況となっています。
相関性の高いS&P500はピークに達している可能性も
ここ1年、ドル建てのビットコイン価格はS&P500の価格推移とかなり酷似した動きを維持しています。
FRBの金融政策に敏感に反応することも多々あるため、FRBの政策決定を受けた米株の反応は、今後ビットコインの価格形成にも大きな影響を及ぼすことになりそうです。
景気の悪化を理由にFRBが利下げに踏み切るようなことになれば、当然株価は下落しビットコインもそれを追随することが予想されるため、そろそろ利確を行い手堅く利益を確保しておきたいところです。
また、ドル円も今後さらに円安が進む可能性は残されていますが、150円はかなり高い水準と言えるため、円建てビットコインはすでにピークに達しているとの見方もできます。
ピークから下がり出してから売るという駆け引きも考えられますが、ビットコインの場合は、一旦下げに転じた途端一気に下落することが多いため、やはりピーク前に売り抜けるのがベストプラクティスと言えそうです。
一旦退場して次を待つのも戦略
過去にビットコインは、想定外の高値まで上値を伸ばすという局面が幾度となくありました。
利確が早すぎると、本来獲得できたはずの利益にありつけないという結果に終わることもあるかもしれませんが、利確を先延ばしにすれば多額の未実現利益を失う可能性もあります。
ベストなタイミングを見極めるに越したことはありませんが、時には取れる利益は確実に確保するという割り切った取引も必要になります。
為替や株はもちろん、ビットコインの世界でもビギナーズラックという経験を積むと、無理やりにでも相場にしがみつきがちです。
特にビットコインは、ギャンブル的なイメージをぬぐい切れない部分がありますが、足元のビットコイン市場では、重要な判断を迫られる時が近づいているようです。