本邦の連休明けとなった5月第二週、ドルは市場に米国のインフレ懸念が一気に高まったことからその前週雇用統計で下げたところから大きく買いあがる展開となりました。

米国FRBのメンバーは米国のインフレ状況が一過性のものであると吹聴していますが、コロナ禍から経済が再開するにつれて様々なものの価格は上昇を始めており、インフレは確実に進行している状況にあるようで、米債金利の上昇がここからさらに進むのか、一旦抑制されるかによっては為替におけるドルの動きも大きく変化することが予想されるところとなってきました。

週後半にかけてはまた相場の値動きが小さくなってきていますが、動くときにはそれなりの値幅になりますから油断は禁物で、あらかじめ断定しすぎたトレードとならないよう十分に相場の状況を見るところから始める必要がありそうです。

ドル円は足もとの材料だけでは110円を突き抜けられない状況

ドル円1時間足推移

ドル円は週明けは108円台で推移しましたが、後半CPIの数字が良かったことなどに起因して大きく吹き上がることとなり、13日には一瞬109.785円まで上昇する場面も見られました。

このまま110円を突破するのではないかとも思われましたが、結果的にはさらなる材料不足もあってか週末に向けて徐々に垂れてきてしまう相場となりました。

ただ、109円台は維持ししており下値もかなり堅いことから週明けにさらに上値を試すことになるのか、上昇が騙しに終わって108円台まで下落することになるのかに注目が集ります。

週末金曜日はかなり値幅も狭い動きに終始しましたのでここから大きな動きがでるのかどうかはかなり怪しい状況ではありますが、債券金利次第での展開となりそうで、まずは週初の動きに注目していきたいところです。

110円を突き抜けることができるようであれば上値は111円手前ぐらいまで期待できそうですが、逆に一旦下落となった場合には108円一歩手前ぐらいまで沈むことを想定しておくべきであろうと思われます。

ユーロドルは堅調性を維持できるかに注目

ユーロドル1時間足推移

ユーロドルは先週の週明け、1.2161レベルで寄り付いてからはドイツのZEQ景況指数が84.4と好調な数字となったことなどを受けて、約2か月半ぶりに1.21台まで上昇する動きとなりました。

しかし上述のように米国CPIが異常に好調な数字を示現しインフレ圧力とFRBの早期テーパリング実施リスクが高まったことからドルが大幅に上昇することとなり、ユーロドルは結果的に週間の安値である1.2050レベルまで下落する展開となりました。

ただ、週末はドル売りが再加速したことで1.2140レベルまで値を戻す展開で週の取引を終えています。

チャートの形状から見ますとユーロドルは週明けも堅調に上昇を試す展開も予想されますが、こちらも米債金利次第の状況が続きそうで、上昇したとしても上値が重くなる可能性が高まりそうです。

相変わらずユーロドルは米欧の中央銀行の動き次第で値動きが変化する通貨ペアとなりそうで、こちらも十分に相場状況を確認するところからトレードを始めるべき状況といえます。

イスラエル関連の地政学リスクにも注意が必要

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ドルはドル円もユーロドルも完全に米10年債金利次第の動きになりつつありますので、まずは金利をチェックするところからトレードを組み立てることが重要になりそうです。

またイスラエル情勢は本邦ではあまり気にされていないようですが、米国市場ではその動きに市場が神経質になっているようで、地政学リスクで大きくリスクオフに傾く危険性が高まります。

戦闘状況の激化次第ではいきなり地政学リスクから相場が動き出す可能性もあり、こちらにも一定以上の注意が必要となりそうです。

金融市場の中では為替はそれほど大きな注目を集めない時間帯にさしかかっているようですが、動く時にはそれなりの値幅を伴うことになりますので、楽観視しない注意深いトレードを継続していきたいところです。