9月もいよいよ最終週、主要中銀の政策決定会合を終え、ドル円はいつ介入が行われてもおかしくない状況になっています。

昨年9月に行われた介入では、第一弾が146円手前で実施されているため、足元の149円アラウンド相場ともなれば、危険水域に突入していると言えるでしょう。

ドル円ここ一週間の動き

 

ただし昨年と今年では状況が異なり、為替水準が連日上がるドル円でも1日の上昇幅は50銭から60銭程度となっているため、「相場が劇的に上昇したからスムージングのために介入した」という言い訳がまったく使えない厳しい状況に陥っているのが現状です。

昨年の今頃は黒田前日銀総裁が何か発言するたびに、海外投機筋による反発から1日に2円以上の円安ドル高進行という、いよいよ介入かと身構える状況が続きました。

しかし今年の相場はと言うと、通常の上下動でじり高が続く中、年初来の高値を更新するという微妙な動きであるため、介入する側も参入機会をすっかり失ってしまっているのが実情です。

それでも当局者は介入する気満々であることが窺えるため、過去のケースを完全に度外視して介入実施という大胆な行動に出ることも想定しておく必要がありそうです。

上昇に猛烈な過熱感を感じられない今年の現状を、どう見極めるかが非常に大きな問題になってきているようです。

米国財務省は予防的介入を承認するのか

このまま50日線の上昇相場が10日続けば155円超えという局面に立たされるため、急激な上昇ではなくても150円あたりで財務省は上値を叩きに来るであろうことは明らかな状況です。

米国にとっては、闇雲にドル安が進むと輸入物価が上昇してしまい、インフレ対策との整合性を欠くことになりますが、逆に本邦の円安をこのまま放置しておくと、米国以上に激しい輸入物価高騰となり日銀の利上げを誘発させる可能性もあるため、どこかで介入を承認せざるを得ない段階に陥りつつあります。

一番分かりやすいのは、昨年の最高値を超えない150円アラウンドでの介入ですが、これではスムージングと言うより予防的介入の意味合いが強くなるため、こうした動きにイエレン氏が目をつぶることになるのかどうかが注目されます。

ただ財務省の介入は日本株、つまり日経平均株価を冷やす要因にもなるため、来年11月の大統領選を前にして4万円越えという日本株バブルの再来を制御できることから、結局は黙認に近い形で介入を認めるのではないかという観測も高まりつつあります。

しかし今後の行く末は今一つはっきりしていないのが現状であるため、誰かの憶測コメントだけに乗り売りの準備をするというのもリスクの低い方法とは言えません。

介入は時間の問題もタイミングや投入額は未知数

米10年債金利は2007年10月の水準を突破しさらに上昇を続けているため、日米の金利差だけを見るとドル円はまだまだ上がりそうな状況であり、このままじり高で推移していけば155円超えも視野に入る実情です。

ただしその水準にまで達すれば、原油価格がさらに上昇し本邦のCPIも大幅に上昇することが窺われるため、何とか米国の許しを得て介入するであろうことは想定しておく必要がありそうです。

鈴木財務大臣は22日の記者会見で、「高い緊張感を持って注視し、過度な変動に対してはあらゆる選択肢を排除せず適切な対応を取りたい」と発言しているため、介入は時間の問題であろうとの見方が強まっています。

現状では、介入がどのタイミングでどれだけの資金を投じて行われるかはまったくの未知数であり断定が難しい状況ですが、日米双方の金融当局が納得のいく水準を見い出せれば今週中にも介入が行われる可能性があるため、投資家たちの神経戦が続きそうな状況となっています。